逸見鍼灸代表
逸見 裕
筆者
鍼灸師として活動しながら、東洋医学の素晴らしさを現代医学で理解することでより深い鍼灸治療を提供します。東洋医学だけではなくトレーニングやカイロプラクティックを取り入れ、人の身体に対し幅広くアプローチを行い健康社会の実現を目指します。
スポーツの場面でよく耳にするイップスは、スポーツだけではなく、一般的に歩行などの日常生活でも起こりうる症状です。
主にイップスはあるきっかけを機に動作ができなくなることを言います。
動作のミスや失敗したというメンタル状態に関与し、できていた動作がぎこちなくなり、次第に身体がイメージのように動かなくなります。
ゴルフや野球などで主に言われています。
日常生活でも歩行のやり方が分からなくなった人や階段の昇り降りができなくなったなど、これもまたイップスと言えます。
身体の動きを円滑に指令を出している脳の誤作動と言われており、特に小脳は運動機能を支配しています。
その小脳が脳内で情報交換をし、全身のスムーズな動きを指令しているのです。
スポーツの場面や日常動作でのイップスもこの小脳の指令がうまくいってないことが主な原因です。
まず、イップス改善を目指してメンタル面からアプローチする方法がありますが、これはほとんど意味がないです。
上手く動作ができているイメージをするイメージトレーニングでは、身体の動きが悪くなった部分を使えるようにするのはかなり困難です。
イメージだけで改善できるイップスはさほど重症ではないでしょう。
最初にイップスになるきっかけは身体の筋肉が機能しにくくなり、そのまま動作を続けていることにより、全身の連動性が失われ、少しずつぎこちなくなっていくところからです。
動きがぎこちなくなっていくことに気が付く人は少ないです。
そしていつの間にか動作がおかしくなり、失敗をしてしまいます。
その失敗から良いイメージをしても身体とイメージは繋がりません。
例えで言うなら、子供の運動会にお父さんが走り、昔のイメージで走ったらコケるという話はよくあります。
これはこれは単純に体幹の筋肉が動かなくて、普段使ている四肢で走るから身体が連動せずに動きがぎこちなくなっているからです。
そんな身体の状態で昔の走っているイメージをしても昔のように走れません。
体幹の筋肉を使えるようにし、全身と繋がりを作っていくことで、身体は連動し走れて、次第に良いイメージができていくのです。
イメージを変えるなら身体から変えていかないと変わらないということです。
メンタルに関してもメンタルへのアプローチをして改善することはないでしょう。
精神面は動作の成功が一番のアプローチです。
このように身体と心など分けて考えるのが西洋医学です。
東洋医学では心と身体は繋がっており、小脳の機能、メンタル、イメージ、感情、運動機能など全て一体と考えアプローチしていきます。
このイップスはこれら全てを一体としてアプローチしないと改善しません。
身体の円滑な動きをするのに東洋医学では主に肝(かん)と関係性があります。
もちろん他の臓腑にも関連してきますが、主に肝です。
肝の状態を整えると身体の円滑な動きができるようになります。
身体の円滑な動きができると自ずとスポーツ動作や日常生活の動作が改善されてきます。
そうなるとイメージもポジティブになり、新しい動作の習得にも繋がってきます。
イップス改善にかかる治療期間は症状の強さにもよりますが、週1回の治療を1カ月くらいで大丈夫です。
逸見鍼灸代表
逸見 裕
筆者
鍼灸師として活動しながら、東洋医学の素晴らしさを現代医学で理解することでより深い鍼灸治療を提供します。東洋医学だけではなくトレーニングやカイロプラクティックを取り入れ、人の身体に対し幅広くアプローチを行い健康社会の実現を目指します。
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