浮腫み(むくみ)における鍼灸治療

浮腫みの原因

浮腫みはリンパの流れが悪くなり身体に余分な水分が流れ出ずに貯留することで起こります。中には心臓疾患など、病気によって浮腫む場合があるので病院での診察も必要な場合もあります。

リンパは自力で流れることができないので筋肉のポンプ作用で主に流されます。あまり動かない生活だと筋肉のポンプ作用が低下し浮腫むことが多いです。

特にデスクワークなどの方はこのような原因がほとんどです。他にも内臓の運動もリンパを流すのに働きますが、内臓も筋肉があるので、疲労していては正常に働くことができずにリンパの流れが悪くなります。 

浮腫みの症状

浮腫むということは身体全身の循環が悪いということです。

例えば手の浮腫みがある方は、手の疲労回復が悪く、腱鞘炎や手のこわばりなどの症状が出てきます。

足の浮腫みでは、血液を上半身に戻そうとする働きで心臓が頑張ってポンプしようとします。心臓が頑張ると心臓は疲れます。心臓が疲れると肩凝りの原因にもなってきます。

更に心臓の病気にもつながるので足の浮腫みは早めに改善をする方がいいでしょう。他にも倦怠感や手足の痺れなども発症します。 

浮腫みの鍼灸治療

足の浮腫みでは足のツボを主に使って治療しますが、足の筋肉が正常に機能するためには腰の治療も大切です。腰から足の筋肉を支配する神経が出ているため腰の状態が悪いと足の浮腫みにつながりやすいです。

更に東洋医学では水分代謝は腎に関係します。腎のツボである腰にある腎兪というツボが特に治療ポイントになります。

足の浮腫みがある人は腰のだるさを感じる人が多いので、腎兪に鍼とお灸をすることで腎が活性化し足の浮腫みも取れやすくなります。

手の浮腫みは肩周りの筋肉の緊張で浮腫みやすく、特に肺の中府というツボが治療ポイントになります。呼吸が浅くなると肺の機能が落ち、それもまた水分代謝が悪くなります。

東洋医学では肺は水分を全身に行き渡らせる働きがあります。そこで中府に鍼やお灸をすることで肺が機能し呼吸や循環が改善されます。

浮腫みの治療期間

治療はそれぞれ浮腫みの原因である部位を改善し循環が良くなると段々と水分代謝が行われ浮腫みが引いていきます。循環が良くなったら少し運動などすることでより早く浮腫みは引いていきます。

1回の治療でもかなり浮腫みは取れますが、筋ポンプ作用が弱い人は続けて治療を続けることと運動をすることが大切です。何度も浮腫む方は食べ物も気を付けると改善は早いです。 

浮腫みの鍼灸レポート

女性 48歳 女性 デスクワーク 足の浮腫み

デスクワークにより循環が悪くなり日頃から足が浮腫むとのことでした。食生活はワインを毎日飲むとのことで、それも原因の一つだとおっしゃっていました。
状態は靴下の跡がくっきりと残っていました。治療は足の主要なツボに鍼とお灸をしました。鍼は刺したまま20分くらい置き、じっくりと循環を改善していきます。この時点で足はスッキリしてきました。
次に足の循環を根元から改善するために腰の治療をします。腰にも鍼とお灸をじっくりと20分置鍼し、足腰の循環を更に上げていきます。
更にワインを毎日飲むせいか胃腸の疲れもあり、胃腸も浮腫みの原因になるので背部にある胃腸のツボも鍼とお灸でしっかりと刺激しました。約60分の治療で置鍼されている間は気持ちよくぐっすりと眠っていました。
1回の治療で浮腫みは取れましたが、普段の生活スタイルから定期的に循環を良くするように1カ月に1回の治療に来られています。1カ月分の疲れも取れるので身体の調子が良いようです。

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