変形性股関節症における鍼灸治療

変形性股関節症の原因

先天的に股関節の形成が不完全な場合と、後天的に筋肉の動きが悪くなり変形していくものとあります。女性に多くほとんどが後天的なものが多いです。

変形は老化と共に進行していく疾患です。股関節に対して負担のかかるベクトルでいると変形していきやすく、股関節周辺の筋力の問題が大きいです。特に中殿筋の筋力低下での変形性股関節症が臨床上多く感じられます。 

変形性股関節症の症状

股関節のつまり感や痛み、可動域制限などが主に出てきます。歩いた時にトレンデレンブルグ歩行というお尻がぶれる歩き方になるのも特徴です。

中殿筋などの弱化に伴い、お尻に脂肪も付きやすくなります。 

変形性股関節症の鍼灸治療

背骨から足までのインナーマッスルが機能低下を起こし、荷重のベクトルが外へ流れるようになるので、股関節に負担がかかります。

股関節だけではなく、背骨から足までのベクトルを整えるように治療します。

経絡では様々な経絡が股関節を通過しますが、主に股関節の外側では胆経、前側では肝、腎、脾、胃経が通過し、痛みに対して使う経絡が異なってきます。特に臨床上多いのは肝、胆経になります。これらの経絡を整えることで股関節のベクトルは整いストレスがかかりにくくなります。特に中殿筋の弱化も肝、胆経が主な原因です。 

変形性股関節症の治療期間

変形性股関節症の変形具合がどれくらいかにもよりますが、軽度なものでしたら痛みは1回から3回くらいの治療で取れてきます。しかし変形性股関節症ではやはり中殿筋の弱化があるため再び痛みが戻ってくる可能性があるので、症状が消えてもしばらくは治療を続けることをお勧めします。

更にセルフケアも取り入れると回復も早くなります。セルフケアとして中殿筋などの筋力トレーニングになります。 

変形が進んでいて手術とまで申告されている場合でも鍼灸治療は適応します。それで手術を免れる方もいらっしゃいます。治療とトレーニングをすれば早期回復できる疾患になります。 

変形性股関節症の鍼灸レポート

女性 48歳 主婦 変形性股関節症による股関節痛と可動域制限

股関節の変形がかなり進行している方でした。月に一度しか治療に来られないという状況で、治療をしていきました。
普段運動もしているおかげで筋肉の質は悪くなく鍼をしても反応が良く、治療をすると痛みはほぼ消えていましたが、一ヵ月経つとやはり痛みが出てくるとのことでした。
しかし治療したポイントは一ヵ月経ってもキープできていたので、色々な部位を一か月ごとに治療をしていうるうちに約半年くらいで、一か月間痛みがあまり出ることがないとのことでした。それから痛みは出ることがなく月に一度の治療をしています。

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