頻尿における鍼灸治療

頻尿の原因

主に冷えや水分代謝異常、精神的な緊張、腰部の自律神経系の異常、括約筋の弱化などが考えられます。

特に慢性的に頻尿になる場合は自律神経の異常や括約筋の弱化が多く、膀胱や括約筋を支配する神経は腰部や臀部から出ます。腰部や臀部の機能低下で起こりやすいです。

頻尿の症状

夜間何回もトイレに目が覚めるなど頻繁に尿意があります。括約筋の弱化では我慢しきれずに失禁することもあります。

頻尿の鍼灸治療

頻尿は鍼灸治療の適応で、冷えからくる頻尿では腰部や下肢を温めるために血流を改善する必要があります。特に腰部から出る仙骨神経叢は下肢にかけて支配しており腰部や臀部の異常で神経の流れが悪くなり冷えの症状が出やすくなります。 

他にも腰部からは膀胱や尿道を支配する神経も出ており、腰部の異常によってこれらの神経伝達が悪くなり括約筋を作動させられなく頻尿になります。

鍼灸治療では腰部や臀部にあるツボを使い、そのツボは直接それらの神経と関係しており、神経に刺激が入ります。膀胱や尿道の括約筋の機能が回復し頻尿を改善できます。 

頻尿の治療期間

1回の鍼灸治療で改善することもあります。括約筋などの筋力低下がある場合は数回続けて治療することと、括約筋に連動する股関節の筋肉などをトレーニングすることで改善は早くなります。 

頻尿の鍼灸レポート

男性 63歳 立ち仕事 夜間頻尿

寝ている間に4回もトイレに目が覚めるとのことでした。身体の状態は腰部から足にかけて筋肉の緊張が見られ、足の冷えもありました。足先がよく冷えると自覚症状もありました。
腰部から臀部のツボを使い、下肢の緊張を和らげました。足先も指の間にあるツボを使い鍼とお灸をしました。足の冷えはその一回の治療で改善し、夜間の頻尿は5回くらいでかなりマシだということです。定期的に治療は来られていますが、今のところ夜間にトイレで目が覚めることは無さそうです。

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